東洋医学・武術・自然と身体の使い方の備忘録

東洋医学や東洋思想、武術からの身体の使い方研究、野外活動と自然との関わり方などの備忘録です。

人間の不幸と欲・動物の本能と自然な暮らし

人間、生きていると様々な悩み事が出てくるが、その原因は『欲』があるからだと感じる。

別に宗教的、哲学的な事を言うつもりはさらさらないが、最低限の生活ができれば良しとする、そういう思考であればあまり悩みは起こらない気がする。

最低限の生活と言っても、人により千差万別だが、ある程度のところは確保したい気持ちも当然ある。

そのレベルは自分の中で尺度としてあり、そのレベルと現在の自分の欲との比較である。

動物の事を考えると、あまり悩みはない様に見える。
人知れずあるかもしれないけど。

脳の構造とか文明的なレベルで考えると、やはり『本能』を主体に生きているので、それは『欲』とは異なると感じる。

生命維持のための基本的欲求は、欲ではなく本能であると。

 

『少欲知足』と言う言葉があるが、あれに近いものになるのか。
これも無理してやるのでなく、自然とそうなっていくのが良いのだろう。

現代は欲を持ち、それにストレートに生きる事が良しとするスタンスもあれば、そうでないスタンスもある。

文明が進歩したゆえの二極化とか言われるものなのか。
そうでなくても、その二極化の方向性は、変えようのない個性、『器』であると感じる。

何をどうやっても、これだけは変えられない、そう感じてしまう。
そうしたものの、一つや二つ、誰でもあるはず。

それを現代が〇〇だから…と言う理由で、合わない事を無理してやるのが最も非効率と思う。

なぜなら、その先に見えているのは、遅かれ早かれ心身を壊す事だからである。

自分もそれに近い状態を少しは味わった事があるが、幸いにも(?)もともと身体が弱い方なので、大した限界まで行く事はなく済んだ。

 

すでに人生後半に入っているので、動物の様に、とまではいかないけど、なるべく本当に欲したところだけ行っていく、と言う様な生活を心掛けていきたい。